私たちは、この業界が抱える廃棄物に関する課題を認識し、労働と人権の尊重を促し、MSC船がリサイクルされるヤードで働く人々を含む、サプライチェーンのパートナーの福祉を支援することに専心しています。私たちは、新造船から運航、解体に至るまで、船舶のライフサイクルの全段階においてリサイクルを考慮し、可能な限り循環型経済の原則を取り入れています。
MSC所有の船舶が耐用年数を迎えた際には、地域の船舶リサイクル産業を支援することで、積極的な貢献を目指しています。造船所で働く人々の生活を支えるだけでなく、船舶のリサイクル関連活動は地域の経済成長をもたらし、周辺地域はリサイクル材料の販売に関連する地元企業の活動から利益を得ることができるのです。また、EUの代表団がインドのアランを訪問するなど、安全で責任ある船舶リサイクル産業を推進するために、他のステークホルダーと協力して造船所の環境改善に取り組んでいます。
私たちは、船舶の運用期間中、船舶を監視し、毎年、造船所の監査と審査を行い、船舶が耐用年数を迎える際の意思決定に役立てています。解体の過程では、造船所から定期的に報告を受け、安全な労働条件と作業方法、適切な廃棄物管理、全ての有害物質の取り扱いを確認しています。
リサイクルの際には、「MSC船舶リサイクル方針」に基づき、「船舶の安全かつ環境に配慮したリサイクルに関する香港条約」の技術規定に適合していると認定された造船所の選定を規定しています。MSCの船舶をさらに取引するために売却する場合には、買い手が香港条約の基準に従って安全かつ環境に配慮したリサイクル活動を行うことを要求しています。